ONEDOG:壁打翻訳手習帳

手習い故、至らぬところは御容赦。更新は、Twitterアカウント @0ned0g でお知らせします。

今年のホリデー、アマゾンで商品出荷してくれるロボットを見てみよう

新しい機械のおかげで、Amazonへの我々の注文が期日通りに届く

 

アメリカ中でこの労働者たちは一生懸命に働いている。大部の百科事典、プロパンガスのグリル、庭置物の妖精などで一杯の700ポンド(約260キログラム)の棚を持ち上げて、広大な倉庫のフロア中を引きずり回している。お互いに衝突しないようにしっかりと訓練されているこのずんぐりとした労働者たちは、体重320ポンド(約140キログラム)で身長はたった16インチ(約40センチ)だ。

もちろん、彼らはクリスマスの妖精ではない。彼らは最先端のロボットであり、電子商取引の最大手アマゾンが商品出荷に現在利用している。

このロボットはKiva Systemsにより開発された。アマゾンは2012年にこの会社を7億7500万ドル(約930億円)で買収した。アマゾンの顧客が世界中で毎秒事にもおこなう数多くの注文を、このロボットたちは上手に捌こうとしている。Kivaのロボットは倉庫の商品棚を従業員のところまで運ぶので、アマゾンは商品の顧客発送効率が向上した。アマゾンは今年の7月にこのロボットの使用を開始し、今では同社の10箇所の倉庫で1万5千台以上のロボットが稼働している。スイス時計のギアのように緻密に、このロボットはうなりを上げている。

7億7500万ドルの投資は回収が困難に思えるかもしれないが、アマゾンの収益性は発送手続きの効率化にかかっているのだ。小包の発送コストの増加は、同社の売上げの増加を上回るスピードで増加しているからだ。このままで行けば、今年のアマゾンの商品発送コストはモンゴル一国の経済規模に匹敵する勢いである。アマゾンの先四半期における4億3700万ドル(約500億円)の損失も、収益を成長のために投資した結果だ。

アマゾンのオペレーション担当シニアバイスプレシデント、デーブ・クラークは、Kivaのロボットを導入したことで、従業員の業務負荷を軽減しつつも、業務効率を著しく改善できたと述べている。一日10時間の勤務時間中に棚から商品を集めるために最大15マイル(約24キロメートル)も歩き回らなければならないという、発送センター従業員の労働条件のために、アマゾンは批判にさらされた。ペンシルバニア倉庫での労働条件がきっかけとなり、2011年の夏にアマゾンの雇用体制に対して世間の耳目が引きつけられた。当時、倉庫の温度は華氏110度(摂氏43度)に達し、従業員が熱射病で倒れるのは当たり前だったと言う(その後、アマゾンはこの倉庫に空調を導入している)。Kivaのロボットは商品を拾い集めるきつい仕事の大半を削減し、商品を従業員に直接届け、従業員はその発送手続きを進めることができるようになったのだ。

「Kivaのおかげで、商品を集める楽ではない仕事に人手をかけなくて済むようになりました」とクラークも認める。

感謝祭からクリスマスにかけては、アマゾンが一年中で一番忙しい時期だ。昨年の感謝祭後の月曜日には毎秒426件の注文が顧客から押し寄せた。この日は、ネット小売業界で「サイバー・マンデー」と名付けられている。

クラークはロボットは雇用を削減するためではないと主張する。トレーシー発送センターの集荷担当者、コニー・ギルバートは、Kivaのロボットが導入されてから自分のチームの人数が増えたと言う。ロボットが増えるということは、仕事がもっと増えるということだからだ。ギルバートは、「仕事のペースは速くなり、ロボットは休むことなくやってくるんです」と言う。「私たちは、一緒に働き手助けをしてくれる人たちを、さらにもっと雇うことになるでしょう」

今年のホリデーシーズンには、約8万人の労働者がアマゾンに臨時雇用として雇われることになるものと思われる。その大半は倉庫の棚から商品を集める仕事をすることになる。しかし、それをロボットに頼む者もいるようになったのだ。