ONEDOG:壁打翻訳手習帳

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米国の若者は両親の世代より貧しくなっている

最新の国勢調査で、18歳から34歳までのアメリカ人(ミレニアム世代)は80年代の両親よりも経済的に苦しい状況にあることが明らかになった。

ミレニアム世代の収入は減り、貧困に陥る比率も高くなっている。20年前から30年前に両親が現在の彼らと同年代だった頃よりも失業率は高くなっている。

この気の重くなる分析は、火曜日に米国国勢調査局が発表した最新のアメリカ社会調査の統計によるものだ。そこからは、依然として先の景気後退から立ち直ろうと苦しんでいる18歳から34歳までのアメリカ人が経済的に失望する姿が浮かんでくる。

ミレニアム世代は、80年代、90年代、2000年代当時の同年代と比べて暮らし向きが悪くなっていることが、この調査のほとんどすべての主要な経済指標から見てとれる。

1.年収の中央値
1980年、2000年の平均年収がそれぞれ3万5845ドル、3万7355ドルであったのに対し、ミレニアム世代の2009年から2013年の間の平均年収は3万3883ドルであった(すべての金額は2013年時点に貨幣価値換算した後のもの)。

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2.自立の割合
1980年には一人以上の両親と同居している割合は23%だったが、今ではミレニアム世代の30%以上が同居している。これは主に仕事がないためである。

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3.雇用
1990年には70%以上が働いていたが、現在仕事があるのはミレニアム世代のたった65%でしかない。

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4.貧困
現在、ミレニアム世代のほぼ20%が貧困にあえいでいるが、1980年には14%だった。

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しかし、悪い知らせだけでもない。新しい国勢調査では、若いアメリカ人はこれまでの世代よりもはるかに多様性に富み教育も受けていることが分かる。大学学部卒業以上の割合は22%であり(1980年には16%)、4分の1は家で英語以外の言葉を話しながら育っている(1980年には10%)。

多分、新しい国勢調査統計のなかで一番興味深い数字は、退役軍人の割合だろう。1980年には10%近かったのが、18歳から34歳までのミレニアム世代では2%そこそこにまで減っている。

日本も同じような傾向でしょうが、比較するとどうなんでしょう・・・。こうなると、多様性や教育についても再考するべきだという声は出てくるでしょう。気の重くなる話です。詳しい数字はここで見ることができます。