ONEDOG:壁打翻訳手習帳

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日本人が神経を尖らす、第二次大戦を取り上げたアンジェリーナ・ジョリーの新作映画「アンブロークン」

 アンジェリーナ・ジョリーの新作映画「アンブロークン」は日本ではまだ公開されていないが、依然として戦時中の問題で揺れる日本では、この映画は既に物議を醸している。SNSやネット上の口コミでは明らかに評判は良くないが、この映画は、第二次大戦中に日本の捕虜収容キャンプで拷問を耐え抜いたアメリカのオリンピックランナーを描いたものである。監督のジョリーにまで反感の矛先を向けるものもいる。ハリウッドに取り憑かれたアメリカにあっては珍しく、ジョリーと夫のブラッド・ピット親日家という評判なのだが。

 この映画は、ローラ・ヒレンブランドが2010年に出版した本で描いたルイス・ザンペリーニの実話を基にしている。この本はまだ日本語に訳されていないが、ネット上に公開された予告編が怒りを呼んでいる。B-24爆撃機が太平洋に墜落し、ジャック・オコーネル演じるザンペリーニは他の2人の乗組員と共に47日間ボートで漂流するが、その末に日本軍に捕まり捕虜収容所に送られることになる。

 とりわけ物議を醸しているのは、原作において、捕虜収容所での人食への日本人の関与を糾弾する部分だ。映画の中でこの部分がどれだけ取り上げられているのかははっきりしないが、それは誇張のしすぎだという日本人もいる。

 


Unbroken - Christmas Day (TV Spot 15) (HD ...

 

 実際に見ないと何とも言えませんが、どんな映画になっているのでしょうか。しかし、この映画は、日本では公開されない可能性が高いかもしれません。
 大岡昇平の「レイテ島戦記」などでも、人食の噂が出てきますが、第二次大戦の戦没者の大きな割合が餓死だったと言われます。そうした状況で人食がなかったとも思えませんが、あったという証拠も今となってはないでしょう。本当に人食が取り上げられているとしたら、どう取り上げられているのでしょうか。ハリウッドの映画がこうしたテーマに正面から取り組むとも思えないので、ストーリーの中の噂のような形で触れられる程度かもしれませんが、それでも物議を醸すことになるかもしれません。