ONEDOG:壁打翻訳手習帳

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サッカー女子W杯、アビー・ワンバックが妻を祝福した瞬間をTVが放送

米国チームがサッカー女子W杯決勝戦に勝利し、男女を通じW杯米国代表史上最多のゴールも決め喜びに溢れるアビー・ワンバックは、観客の中に良く知る顔を見つけた。彼女の妻、サラ・ハフマンだ。ワンバックはハフマンに駆け寄り、歓喜に溢れたカップルは口づけを交わした。この一部始終がテレビで放送された。

 

これは、最高裁判所が6月に法の下に同性婚を平等に認めて以来初めて、主要なスポーツ競技において、同性愛者であることを公けにしているアメリカ人世界王者が配偶者を祝福した瞬間なのだ。それは、アメリカにおいて同性愛者への認知がいかに高まったかということを、実に鮮やかに示していた。テレビ画面上でゲイ同士のキスが厳格に禁止されていたのは、遠い昔の話ではない。テレビ上におけるゲイカップルのキスは1991年まで放送されなかった。しかし、それもくちばしでつつき合うようなものだった。レズビアン間での然るべき愛情のこもったキスは、1997年まで放送されなかった。ゲイの男性間での情熱的な口づけは、2000年まで放送されなかった。

 

こうしたキスが放送された当時、同性婚が合法とされていた州はなかった。同性愛自体が1ダース以上の州で非合法とされていた。今や、婚姻の平等は全米のすべての州で合法となった。そして、同姓カップルの画像は当たり前のものとなり、メジャーなスポーツイベントの全国放送でも、女性が自分の妻にキスする場面がカットされなくなったのだ。ゲイの権利への戦いとは、まさにゲイの人々が自分自身の人生を正直に誠実に生きることができるようにすることだった。まさに、これこそが勝利の姿なのだ。

 


Abby Wambach plants one on her wife after winning ...

 

なでしこが負けてしまったのは残念でしたが、アメリカにおいては、こうした意味でも象徴的な瞬間だったわけですね。アメリカの優勝を、改めて祝福したいと思います。